地に足をつけるクラス 第2回目ご報告

 

みなさま、ごきげんよう。

土曜日は、2回目の地に足をつけるクラスでした。

 

この6月で、刀禅に入って9年目になります。

初めてのお稽古の日もちょうど梅雨の時期で雨だったことを思い出します。

 

安田さんにご紹介頂き、駒込の駅で待ち合わせて道場に向かう途中、

(わたしは目が悪いのに矯正していないので、人はエネルギー体で認知します)

見たこともない山のように大きなエネルギー体が動いているなぁとビックリしていたら、

「あっ、先生だ」

と安田さんがその大きなエネルギー体に声をおかけになったのです。

それが小用先生でした。

 

「凄い人なんです」

という安田さんからの前情報があったので、

ゴツゴツした怖い人を想像していましたが、

ある意味想像を超える凄さ!

 

道場に入ると静謐な雰囲気の中、

諸先輩がたが黙々とお稽古をなさっていました。

道場という場に足を踏み入れるのも初めてなので、

何をしたら良いのか、ドキドキしていると、

先生が近づいてきてくださり、

「ばんせんこう」(最近は秘行としていると先日伺ったのでひらがなで)

を教えてくださいました。

傍目には動いているかいないかくらいの地味な動きです。

それから2時間

わたしは緊張の中黙々とそれを続け、

倒れそうになりながらお稽古の時間を何とか終えました。

 

帰り際に先輩に

「今まで何かやってこられたのですか?」

と聞かれたので、

「全く初めてです」

とお答えすると、

「最初から最前線にきてしまいましたね・・」

と驚かれたお顔は今でも覚えています。

だんだんと、私のような素人が足を踏み入れる場所ではない所なのだと認識しました。

ここはマニアックなクローズの場であり、

素人の私が小用先生のお名前を出すことも憚られる感じです。

質問しようにも質問が分からない状態。

自分の身体を如何に知らなかったかと言うことが毎回炙り出されます。

「とにかくケイを通す事です」

と先輩にアドバイスを頂いても、

「ケイって何?」です・・・

とにかく道場に着けば「ばんせんこう」の日々です。

(そして、今でも「ばんせんこう」分かりません・・・)

 

数年前から一般に向けての講習会が開かれるようになり、

人数もグンと増え、

あの当初の5年間の緊張感は和気藹々とした空気感に変わり、

こうして初心者クラスまで開催していただけるようになりました。

 

定期クラスになって2回目ですが、

改めて、

立つこと

足を使うこと

を教えていただいています。

ガタガタしているだるま落としを1番下の段からしっかりと積み直していくような

気持ち良さと発見があります。

また、武術経験のない初心者の方々の視点の鋭さは、

私には目から鱗が落ちるようなものばかりです。

そして、その質問の小用先生の答えが

「そんな背景があったのですね」

と、改めて1つ1つのお稽古の重要性に感じ入る本当に唸るようなものなのです。

 

クラスでは、背伸びすることなく、

基本的な鍛錬を丁寧に教えていただいています。

9年前の永遠に終わらない2時間は、

このクラスではあっという間に過ぎてしまいます。

もしも、9年前にこのクラスがあったならば、

私はこの年月をどの様に過ごしただろう?

とふと考え、

ここからスタートできる皆様を少々羨ましく思います。

 

もしかすると、この基本的な地味な鍛錬は、

物事の表面を見ていると通り過ぎてしまう物ではないかと思うのです。

しかし、ご参加下さった皆様からのお稽古を終えてのコメントは、そんな心配を覆し、

少々麻痺していた私の想像を超えるものです。

(文末に感想をいくつか載せておきます)

毎回のお稽古を記録に残しています。

いつの日にか、宝物として次の世代の方々にお渡しできればと思っています。

 

次回は、7月13日(土)です。

7月は私の医療従事者クラス後になりますので、

場所と時間が確定していませんが、

決まり次第、告知させていただきます。

 

 

寄せられた感想

・「小用先生の授業で、不安感が軸とのアンバランスから頭の機能として不安感を発動するというご説明に、否定ではない道のりを示して頂いたように思います。

軸とは、見えないものですが、身体は装置、腑に落ちました。最後の足を挟んでの事は治療なのでしょうか?

足内部の細やかな動きとは反対の全身に及ぶ何かがあったような、後の体感がやけにすっきりと爽やかな感がしました。

もう少し他の方のご様子ももっと観察しておけばよかったと思います。」

 

・「先生の足が動くたびに椅子がジリジリと後ろに下がっていって、つい笑ってしまいました。

お釈迦様の手のひらならぬ、小用先生の足を思いつつ、鍛錬します」

 

・「体にこんなに力が入ってたんだと、日常で気付くことが多くなりました。

今まで、本当に無意識で力を入れてたんだなと。

気付いたときに、ふっと緩めて、なんでこんなに力入れるんだろう?と考えることが多くなりました。

体からYEへ繋がっていく感じです。あと、足裏を動かすのは、めちゃくちゃ難しいです。

数日しかやってなくて、怠けてました(汗)

やってみた日は動かない、、、(汗)

小用先生は、足裏をくっつけてもごもごしていたように見えたのですが、私は爪先や、かかとが離れないと動かないです。

気付いたら、続けてやってみます」

 

・「ペットボトルで腰椎3,4番あたりにあて、壁から10cm位に踵が来る様に立ち、そのペットボトルを壁に押し付けるという、動作を行った時、どうしても踵に重心を置くことが難しく、指先に力が入ってしまいました。

私は、「あー、上手くできない。」  「間違ったやり方を私はしている。」と、思い、「正しい方法は?どうしたら、ちゃんと出来るのか?」と頭の中でグルグルしはじめていました。

その後、先生への質問が行われた時  「最初は 前のめりになったり、指先に力が入るのは当たり前であり、間違っているのではないのです。それより、今まで感じた事がなかった足裏の感覚が分かりはじめてきているのを、1歩ととらえてください」と、先生は お話になられ(私の解釈が入っています)その、お言葉が、スーッと胸に流れてきたのを、嬉しく感じました。「出来ない!」と思うと、すぐ癇癪を起こしがちの私ですが、辛抱強く、1mmずつでも、変わっていける様に、足裏を見ていく事の大切さを思わされました」

 

・「足半は重要だと思っていましたが、日常的には使用しておりませんでした。ところが、名古屋に行かれた先輩に、足の弱さを指摘されたので再び足半を履き始めたとき、

今回のテーマは「踵」でした。

足半を約1ヶ月程、練行中や家で履いてみました。

ペットボトルを壁に押し付けるような腰が日常的に形成されました。

胸も更に落ちて、肩も一層落ちて来た気がします」

 

 

 

山本ユキブログ「イシスの息吹」より転載